亜熱帯植物のクロスロードとも言われているタイ。
世界中の亜熱帯から集まった植物が、常夏の気候を利用してタイで栽培され、また世界中に旅立っていく。 観葉植物を扱う日本のグリーンショップなども、タイから輸入された植物を販売しているところがたくさんある。
最近は日本でも亜熱帯植物を栽培しているナーサリーがぽつぽつ出てきたけれど、やはり何といっても本場はタイ。プロならずとも、植物好きならば一度は出かけてみたい憧れの場所だ。
というわけで、私もこの9月末に植物目当てでさくっとタイへ出かけてみた。
目当てはバンコクのチャトゥチャックの植物マーケットと、植物を育てているナーサリーの集まっている植物村訪問。
6月にマレーシアのボルネオ島に行ったとき、マーケットでたくさんの植物の屋台を見て回った。しかし、その時は見るだけで購入はなし。
今回は見るだけでなく、いくつか気になる植物を購入して持ち帰る予定だ。
バンコクへの到着が夜。その翌朝、予約しておいた車で向かったのが植物村と呼ばれているナコンナヨック。
ところがこの場所、現地の人でも知っている人があまりいない。ドライバーも行ったことのない場所だという。つまり植物関係者でないと行くこともない田舎らしい。
とにかくバンコクのあたりは平らな土地が続いている。畑や田んぼがあって、町があって、時々川が流れていてという景色が繰り返し車窓を流れていく。
とりあえず、グーグルマップを頼りに走ること2時間ほど。やっとこさ、植物のナーサリーらしいものが並んでいるエリアに来た。
大きな樹木ばかり並べたナーサリー、草花を並べたナーサリー、観葉植物のナーサリー、中には見渡す限りアデニウムの苗がずらりと並んだナーサリーもあった。

こうした様々な植物を扱うナーサリーが道の両側に延々と続いている。あまりの広さと、緑の多さに圧倒されてしまいそうになる。これは目的を絞ってこないと、どこへ行けばいいのか皆目わからない。また、値段もそれぞれのナーサリーでいろいろ。
ドライバーに少しゆっくり走るように頼んで、窓からナーサリーを食い入るように眺め、めぼしいところにストップしてもらって、植物を見て歩いた。
外国人が買いに来ることはあまりないようで、このエリアのナーサリーで英語を話せる人はほとんどいなくて、植物のことを聞きたくても言葉が通じなかったのがちょっと残念。
それでも、欲しかったアデニウムの苗や、タンクブロメリアの苗など、手ぶり身振りに筆談、電卓を加えてなんとか交渉しながら買い込んだ。
さらに購入した植物を植木鉢から出して、土を落とした裸根の状態にしてもらわなければいけない。植物検疫のためだ。
植物は普通のお土産のように、ただ持ち帰ることができない。植物検疫を受けて、証明書を手に入れる必要がある。
その植物検疫を通すには、購入した植物がワシントン条約で輸出入が禁止されていないか、土や虫が付着していないかの検査を受ける必要がある。
なので、訪ねたひとつひとつのナーサリーで、言葉も通じないのに、購入した植物を鉢から出せ、土を落とせ、また検疫には植物名と金額、販売者情報を記入したレシートが必要なので、そのレシートを書けとてんやわんや。
じりじりと暑い日差しの下、汗をかきながら何とか買い物を終了。
スーツケースに詰めて帰るので、詰め込める量を考えながらアデニウム苗、数種類のタンクブロメリア苗などを手に入れた。
言葉は通じなかったけど、みんな嫌な顔一つせず根っこを水でじゃぶじゃぶ洗って新聞紙にくるんでくれた。ナーサリーで働く人たちはシャイでいい人ばかりだった。

日が落ちてからようやくホテルに戻った。
暑くて疲れたけれど、存分に緑に包まれた植物三昧の時間に大満足。 さて、こうしてスタートした幸せなタイのボタニカルジャーニーはまだ続く・・・




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